こんにちは!

土壌菌ナビ編集部です。

前回のお話は覚えていらっしゃいますでしょうか?

少しおさらいすると、私たちが住んでいるこの地球、生物が住みやすい環境を整えてくれているのは細菌たちというお話でした。そしてその細菌たちは動物や植物(有機物)を餌にしています。細菌たちは有機物を分解して土に栄養として戻してくれるのでした。

今回は、この細菌たちと「土」の正体について少し掘り下げて考えていきたいと思います。

地球の循環を司る4つの細菌郡

4つのコロニー

地球の環境中や私たちのお腹の中にあふれている細菌たちの正体は一体何者なのでしょうか?これを詳しく調べようと思い、作物がよく育つ土壌にいる細菌について細菌学の先生に詳しく調べてもらいました。すると、様々な細菌がでてきました。数種類ではないことは分かりましたが、あまりにもたくさんの種類が出てきてしまい、逆に何がなんだかわからなくなってしまったそうです。ところが、同じ土壌を土壌菌の先生に調べてもらったところ、違った見解が出てきました。調査した土壌には数えきれないほどたくさんの種類の細菌がいて一つ一つについては良く分からないという点に関しては先の細菌学の先生と同じだったのですが、大別して4つの働きをする細菌たちが満遍なくいて、それは「たんぱく質分解菌郡」「でんぷん分解菌郡」「油脂分解菌郡」「セルロース分解菌郡」という菌の塊(コロニー)が存在しているというのです。

コロニーの働き

土壌菌の先生によると、これら4つのコロニーの細菌たちがいると、動物と植物を分解して土に戻してしまうというのです。

どういうことでしょうか。例えば「たんぱく質分解菌郡」というコロニーが何をするかを考えてみます。 お肉に取り付く色々な細菌がいて、その細菌が分解した物質を餌にしてそれをまた分解する細菌、またその細菌が分解した物質を餌にしてそれをまた分解する細菌…とたんぱく質を分解する働きをする様々な細菌が数珠つなぎになって、最終的に元々はお肉の固まりだったたんぱく質を、植物の栄養であるミネラルにまで分解していきます。お肉という大きな分子の固まりを細菌たちが分解して分解して、細かいミネラルを作る工場のようなイメージです。様々な働きが必要なため、同じ働きをするコロニーには数えきれないほどたくさんの細菌がいるのです。

この4つのコロニーがすごく大切です。なぜなら、この4つのコロニーが地球の循環を司っている細菌たちだからです。

動物が死に、木や草が枯れ、分解されて土に戻り、植物の栄養となって動物の餌となり、動物の排せつ物がまた分解されて土に戻り植物が成長する…これをやっているのがこの4つのコロニーなのです。

細菌学の先生たちは細菌の一匹一匹に注目して、その細菌が単体でどんな働きをするのかに注目しているので、この4つのコロニーについてはあまり詳しくありません。偉い先生がそんな調子なので世の中的にも4つのコロニーはまだまだ有名ではありませんが、私たちが健康に生きていくため、また生物が地球上で健やかに生きていくためには非常に大切なはたらきをしてくれているのです。

土の正体

フカフカの土とは?

地球の土は、月と同じような砂粒に細菌たちがバイオフィルムの有機物(お台所のヌルヌルのようなもの)を張り巡らし、細菌たちはそこに集まって棲んでいます。

土に死んだ動物や枯れた植物が溶けて流れてくると、その有機物をお台所のヌルヌルの中で待ち受けていた4つのコロニーの細菌たちが分解に分解を重ね、ミネラルにまで分解したらそのミネラルはお台所のヌルヌルの中に埋め込まれます。

これが土の正体です。これがうまくいくと、団粒構造といってフカフカの土になるのです。

土壌菌がいないと豊かな土はできない

植物の根っこは、お台所のヌルヌルに包まれたミネラルを求めてやってきます。分解された栄養分がそのヌルヌルに包まれた状態をキレート化といい、栄養分がキレート化されていると植物の根っこは栄養を吸収しやすくなるのです。土壌中にいる細菌たち(土壌菌)が動物と植物を分解してミネラルを作り、さらに植物が吸収しやすいようにキレート化しているのです。

なので、4つのコロニーの細菌たちがいないと植物が健全に育ちません。これが豊かな土壌の正体です。細菌たちのいない月ではいつまで待っても植物の育つ土はできません。砂のままです。

まとめ

最後に、今回のポイントをまとめてみました。是非確認してみてくださいね。

  1. 豊かな土壌には「たんぱく質分解菌郡」「でんぷん分解菌郡」「油脂分解菌郡」「セルロース分解菌郡」という4つのコロニーの細菌たち(土壌菌)がいる。
  2. 偉い先生たちは一匹一匹を調べるので、全体については良く分からない。
  3. 4つのコロニーの細菌がいると有機物を植物が吸収しやすいミネラルにまで土の中で分解してしまう。