多様性とバランス

腸内細菌にとって大切なのは「多様性」と「バランス」です。数百兆個以上いるの腸内細菌は種類も数えきれないほど存在し、それら一つ一つの細菌たちはそれぞれ役割があります。

例えば、単体では人間にとって病気の原因となる大腸菌ですが、ビタミンKを生成するという良い面もあります。腸内にはこのように様々な働きをする細菌がたくさん存在していてバランスをとって活動しています。

2対1対7の間違い

腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスが2対1対7がベストバランスと言われますが、善玉とか悪玉は人が勝手に決めたもので、腸内細菌のバランスが崩れれば、善玉と言われるものでも悪玉に変身します。

この2対1対7理論は便の中にいる生きている細菌、死んでいる細菌すべての遺伝子から調べたもので、もともと腸にいたものか、後から入って来て通過したものかは判別出来ません。健康な人で、2対1対7でない人も多くいます。

乳酸菌は善玉菌か?

腸内細菌が様々な役割に分かれて身体中の必要な物質を作っているとしたら、乳酸菌だけでそれを賄うことは無理なのではないでしょうか?

乳酸菌も腸内細菌の1つで、分解菌群の中で分解過程の歯車として働いているに過ぎません。しかも乳酸菌はとても強い細菌で、大量に同一種がいると他の細菌を殺してしまいます。一時期、乳酸菌を畑に撒く農法が流行りましたが、様々な土壌菌を殺してしまうために、5年続けると畑がおかしくなりました。乳酸菌が大量に腸まで届くと他の腸内細菌を殺しはじめ、4つの成分を分解する菌群の機能が落ち、腸内環境のバランスが崩れることになります。

多様性とバランスが崩れた時に病気になる

地球上にいる細菌は、すべてが地球の環境を作るのに必要な細菌です。同様に腸内に棲んでいる細菌も、すべてが人の身体を作り健康を守る為に必要な細菌です。どういう時に病気になるかというと、多様性とバランスが崩れた時。

これらが保たれていれば私たちは健やかに生きていけますが、多様性とバランスが崩れたときに特定の細菌だけが増えてしまい健康を害することになる訳です。重要なのは腸内フローラの多様性を高め、そのバランスを保つことです。